制作方法
モールドの制作
図面から寸法をひろって12mmのベニヤを上写真左のようにフレームを切り出す(糸ノコ,ジグソーなどを使って)FFとF1、FRとF7は接続する(FFとF1、FRとF7の長さはシングル、ダブルカヤックとも75cmです)
フレームを取り付けるための木を作る(写真上中) フレームとフレームの間隔はシングルカヤックは50cm、ダブルカヤックは60cmです。
二つを組み合わせるとモールドの完成です(写真上右)、この組み合わせにはのりを使わないで下さい、船体が仕上がった時点でモールドを解体して取り外します。 
モールドの船首、船尾の部分
船体の制作にかかる前に上の写真のようにフレームに厚さ3mm幅12mmの材料を2枚または3枚、間にのりを入れてフレームに密着させます。
右写真矢印のように船体内にフレームとして残ります。
船体制作の材料はムク材でスプルース、ナラ、サペリなどある程度強度のあるものでしたらなんでも使えます。厚さ3mm、幅20−30mm(写真の材料は27mmです)長さについては長い方が
作業は楽ですが、なかなか入手困難と思います。この艇の場合は1m20cm−1m50cmくらいの材を左写真のようにつないで使いました。
いよいよ船体の制作にかかるのですが、残念なことにこの艇の制作途中の写真がありません。そのため説明文だけになり、やや分かりにくいと思います、ご了承下さい。
モールドが舟を伏せたかたちですので下の方から両サイド交互に材料を貼り付けて下さい、接着剤は木工用ボンドです、こののりは圧着しないと着かないのでクランプなどで乾くまで圧着して下さい。材料にもよりますが片側7−8枚くらいまでしか貼れないと思います。
両サイド7−8枚が仕上がると次はキールの部分から貼って行きます、ボトムが全て貼れるとモールドはすべて材料の木でおおわれ、船体の形になります、ただ人の乗る部分については同じ材料をもう1枚重ねて貼り2枚(6mm)に補強して下さい。仕上がれば内部を塗装。
船体の制作
デッキの制作
デッキのフレームについては12mmのベニヤの型に厚さ3mm幅12mmの材料を2枚−3枚間にのりを付けて
フレームのかたちにカーブしたものを使います。12mmのフレーム型は取り付けません。
取り付け位置は書いておりませんがコーミングと船首船尾の間にシングルカヤックで4本、ダブルカヤックで5本
付けております、あとは船体制作の時と同じです。デッキ裏側を塗装して下さい。
コーミング
フットブレース
グラブループ
コーミングの制作
コーミングは本来スプレースカートを止めるためのもので、スプレースカートのゴムをここにひっかけて固定するため帽子の縁のように少し出ております。作り方は3mm厚で幅10mmくらいの材料を3枚くらいのりをつけて重ねコーミングのために開けた部分の縁にあわせて取り付けます。そのあと縁になる部分を取り付けます。
そのほかフットブレース、グラブループなどはあれば便利ですが無くても差し支えありません。時間的に余裕があれば作って下さい。
FRP塗装について
この構造の艇はFRP加工をしないと強度に問題があります。FRP塗装にはポリ塗料、ウッドシーラー、ガラスウール、脱泡ローラー、塗装用ローラー等々が必要になります。最近では材料はDIYのお店で全部そろいます。特にポリについては硬化剤が必要で、季節によってその量に違いがあります、そのへんについてはお店の方で確認して下さい。尚FRP塗料は重量があり仮に10kg塗ると重量が10kg増えます。
軽量化のため内側についてはウレタン塗装にしました。シングルカヤックで17kg−20kg、ダブルカヤックで25kg−27kgくらいで仕上がると思います。
まとめ
この艇は行程が多く手間、時間がかかります。毎日作業をしても2−3ケ月は必要と思います。あせらずに楽しみながら作業して下さい。
すばらしいカヤックの完成を祈っております。
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四国三郎カヌー同好会